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GoogleのAIモードとは――「AI による概要」との違いと、サイト運営者が知っておきたいこと

検索ボックスに言葉を入れると、リンクが縦に並ぶ。これが長く続いてきた検索の形でした。いま Google 検索には、質問に文章で答え、会話のように質問を重ねられる「AIモード」が加わっています。この記事では、AIモードとは何か、「AI による概要」とどう違うか、サイト運営者は何を意識すべきかを、Google公式の情報を軸に整理します(確認日:2026年10月7日)。

まず結論:3つのポイント

  • AIモードは、AIが調べた結果を文章でまとめ、参考サイトのリンクも添える検索の入り口です。追加の質問で深掘りできます。公式文書
  • 日本語のAIモードは、2025年9月9日から順次提供が始まりました。公式発言 現在の公式ヘルプでも、対応国に日本、対応言語に日本語が載っています。公式文書
  • サイト運営者について、Googleは「AI による概要や AI モードにコンテンツが表示されるための追加の要件はなく、別途特別な最適化を行う必要もありません」と説明しています。公式文書 土台は、これまでのSEOの基本です。

AIモードとは?従来の検索との違い

AIモードでは、長く複雑な質問をそのまま入力できます。公式ヘルプによると、何でも質問してAIによる回答を得られ、フォローアップの質問やウェブリンクでさらに詳しく調べられます。新しい概念の理解や選択肢の比較など、複数回の検索が必要だった質問を一度に行えます。文字のほか、音声、画像、ファイル、URLでも質問できます。公式文書

裏側では「クエリ ファンアウト」という手法が使われる場合があります。質問をサブトピックに分け、それぞれを複数のデータソースで同時に検索し、結果を統合して回答にする仕組みです。公式文書

たとえるなら、担当者に「京都で1泊2日の旅行プランを作って」と頼む場面です。担当者は「見どころは」「移動手段は」「食事処は」と小さな問いに分けて同時に調べ、まとめて報告してくれます。

AIモードで使われる場合がある「クエリ ファンアウト」の流れ。質問をサブトピック(見どころ・移動手段・食事処)に分け、それぞれを複数のデータソースで同時に検索し、結果を統合して参考リンクつきの回答にします。京都の旅行プランは記事のたとえです。
出典:Google 検索ヘルプ「AI モードで AI による回答を取得する」(手順の説明)。点線の囲みの京都の旅行プランは、この記事のたとえです。

ただし、公式ヘルプには、AIの回答には間違いが含まれる場合があるため、重要な情報は複数の情報源で確認するよう書かれています。公式文書

「AI による概要」とは何が違う?

「AI による概要」(英語名 AI Overviews)は、検索結果ページの上部に要点をまとめた短い文章が出る機能です。違いを公式ドキュメントに沿って見ます。

  • AI による概要:複雑なトピックの要点をすばやくつかむための機能です。通常の検索結果以上の価値を提供できるとシステムが判断した場合にだけ表示され、多くの場合は出ない、とされています。公式文書
  • AIモード:さらなる調査や複雑な比較が必要な質問に特に便利で、会話形式で質問を重ねられます。公式文書
  • 共通点と違い:どちらも関連リンクを示しますが、使うモデルや手法が異なる場合があり、回答やリンクに違いが出ることがある、とされています。公式文書

2026年1月27日にGoogleは、AI による概要からそのままフォローアップの質問ができ、AIモードでの会話に移れるようにしたと発表しました。この時点ではモバイルで全世界向けとされています。公式発言 同年5月19日の発表では、この流れがPCとモバイルの両方で世界中で提供されているとしています。公式発言 両者の境目は分かりにくくなっていますが、日本の画面での見え方までは確認できませんでした。

いつから使える?日本での提供状況

  • 2024年8月16日:AI による概要を、日本を含む6か国で各国の言語に対応して提供すると発表。数週間かけて段階的に展開する予定とされました(Google 日本語ブログ)。公式発言
  • 2025年9月9日:日本語でのAIモードを「本日より順次」提供開始。日本語のほか、インドネシア語、韓国語、ヒンディー語、ポルトガル語(ブラジル)が対象です。検索結果ページの [AI モード] タブから、PCとモバイルのブラウザ、Googleアプリで使えるとされました(Google 日本語ブログ)。公式発言
  • 2026年5月19日:AIモードの月間利用者が10億人を超えたと、Googleが発表。公式発言 日本国内の数字は確認できませんでした。

機能ごとに提供範囲が違う点にも注意が必要です。2026年5月の同じ発表では、情報を見張る「エージェント」は AI Pro・Ultra の購読者向けに2026年夏に開始、予約まわりの新機能は2026年夏に米国の全員へ提供、という予定とされていました。公式発言 日本での提供時期は、確認できた資料では公表されていません。2026年10月7日時点で、これらの開始を告げる公式発表も確認できていません。公式ヘルプには、AIモードの一部のモデルが特定の言語・購読プラン向けに提供されると書かれています。公式文書 使える機能は、言語・地域・プランで違う、と考えておくのが安全です。

AIモードと関連機能の主な日付。2024年8月16日にAI による概要の提供を発表、2025年9月9日に日本語のAIモードを提供開始、2026年5月19日にAIモードの月間利用者が10億人を超えたと発表(日本国内の数字は未確認)、2026年8月31日にSearch Consoleの設定とレポートを全世界へ展開、2026年9月24日に画像による検索のデータを追加。
出典:Google 日本語ブログ(2024年8月16日、2025年9月9日)、The Keyword(2026年1月27日、2026年5月19日、2026年6月3日公開・同年8月31日更新)、Search Consoleヘルプ:Search generative AI control、Google Search Central Blog(2026年9月24日)。確認日:2026年10月7日。

利用者の使い方はどう変わる?

Googleは、AIモードの初期の利用者が、従来の検索の2倍から3倍の長さの質問をしていたと説明しています(Google 日本語ブログ、2025年9月9日)。公式発言 単語を並べる検索から、状況を説明する質問へ。まず回答を読み、追加で質問し、必要なときにリンクを開く流れが広がりつつあると考えられます。経験則・俗説

AIモードについて、サイトへの訪問が増えるのか減るのかを示す数値は、確認できた範囲では見つかりませんでした。AI による概要については、Pew Research Centerが米国の成人900人の閲覧データ(2025年3月)を分析しています。AI要約が表示された訪問では、従来の検索結果のリンクがクリックされた割合が8%で、表示されない場合の15%より低い結果でした。第三者調査 公式ドキュメントにあるのは、AI による概要が出るページからのクリックは滞在時間が長い傾向がある、というGoogle自身の観測で、第三者の検証ではありません。公式文書

サイト運営者が意識したいこと

以下は、公式ドキュメント「AI 機能とウェブサイト」、2026年7月10日更新の最適化ガイド、公式ブログ(2025年5月21日、John Muellerによる投稿)に書かれている内容です。

  • 1

    特別な最適化は要らない。AI向けの新しいファイルや専用マークアップ、特別な構造化データも不要と明記されています。公式文書

  • 2

    掲載の条件は通常の検索と同じ。ページがインデックスされ、スニペット(説明文)を表示でき、検索の技術要件を満たしていることが条件です。ただし、掲載は保証されません。公式文書 2026年7月更新のガイドは、これに加えて、Search Console の「Search generative AI」設定が「含める」(初期設定)であることも挙げています。公式文書

  • 3

    他にはない、役に立つ内容。Googleは、独自の視点をもつ、ありふれていない(non-commodity)コンテンツを勧めています。ガイドは、これが長期的には他のどの提案よりも影響しそうだと書いています。公式文書 また2025年5月の公式ブログでは、AI検索では利用者がより長く具体的な質問や、深掘りのためのフォローアップの質問をしている、と説明しています。公式発言

  • 4

    ページの使いやすさ。端末を問わず見やすいか、待ち時間が短いか、主要な内容を見分けやすいか、といった点です。公式文書

  • 5

    Googleが読める状態にする。robots.txt だけでなく、CDN(配信の仕組み)やホスティング側でもクロールが許可されているか確認し、重要な内容はテキストでも示します。公式文書

  • 6

    画像・動画と最新情報。質の高い画像や動画で本文を補い、構造化データは画面の内容と一致させます。店舗や商品を扱うなら、Merchant Center などの情報を最新にします。公式文書

  • 7

    クリック数だけで判断しない。売上、登録、より熱心な読者の獲得、事業についての情報の閲覧など、訪問の価値全体を見ることを勧めています。公式発言

やらなくてよいこととして、公式ガイドは、コンテンツを細かく分割(チャンク化)すること、AIのためだけに書き方を変えること、llms.txtというAI向けファイルを作ること、不自然に言及(メンション)を集めることを挙げています。公式文書

以下は、公式が言っていない筆者の経験則です。自社の店名やサービス名、よくある質問を、実際にAIモードに入力してみて、誤った説明や古い情報が出ていないか、定期的に確かめる価値があります。また、よくある質問を見出しにした一問一答は読者には分かりやすいはずですが、AIモードでの表示に有利だとGoogleが述べているわけではありません。経験則・俗説

表示を制限したいとき、数字を確認したいとき

従来からある nosnippet、data-nosnippet、max-snippet、noindex で表示を制限できます。公式文書 制限を強めると、AI機能での取り上げ方も限られます。公式発言

さらにGoogleは2026年6月3日、Search Console の新しい設定と、生成AIの表示回数を見るレポートについて、英国の一部のサイト運営者向けに提供を始めたと発表しました。公式発言 同年8月31日には、この「Search generative AI control」と「生成AIパフォーマンス レポート」を全世界のウェブサイトに展開したと、ヘルプに注記されています。公式文書

  • コントロール:AI による概要、AIモード、Discover の生成AI機能にサイトを含めるか、除外するかを選べます。初期設定は「含める」で、除外すると、これらの機能からの表示とトラフィックはなくなります。反映には数日かかることがあります。Googleは、通常の検索順位などには使われないと説明しています。AIの学習は別の設定(Google-Extended)の対象です。公式文書
  • レポート:AI による概要とAIモードでの表示回数を、ページ別、国別、端末別に確認でき、検索タイプ(文字による検索/画像による検索)で絞り込むこともできます(画像による検索のデータは2026年9月24日に追加)。ヘルプを見る限り、クリック数やクエリは含まれず、表示回数が十分でないサイトでは見えない場合もあります。公式文書

設定の場所や選択肢、従来の方法(noindex・nosnippet・Google-Extended)との違いは、Search Consoleの「Search generative AI」の設定についての記事で詳しく説明しています。

除外すべきかどうかは事業により変わるため、この記事では推奨しません。なお、AI機能に表示されたサイトのトラフィックは、通常の「ウェブ」検索のデータにも含まれると、公式ドキュメントに書かれています。公式文書

まとめ

AIモードは、検索を「探す」から「相談する」に近づけるものです。ただ、サイト運営者に求められることは、公式の説明を読む限り、これまでと大きくは変わりません。読者の役に立つ独自の内容を用意し、Googleが読み取れる状態に保つことです。公式文書

WatchOwlAppは、URLを1件入力すると、そのページをSEO・AIOの観点で診断するツールです。ただし結果は公式ガイドの観点で外から確認したもので、Googleの内部評価を示すものではありません。

出典

公式ページの内容は更新されることがあります。取得日・最終確認日:2026年10月7日。上記はいずれも原文(HTML本文)を直接取得し、記事の記述と照合して確認しました。

根拠ラベルの見方: 公式文書Google・Microsoftなどの公式ドキュメント 公式発言公式チャンネル・ブログでの担当者の発言 第三者調査民間の調査・データ(相関と因果は別) 経験則・俗説公式には確認できない、実務上の目安

この記事の更新履歴

最終確認日:(公式情報と照らして内容を確認した日)

  • 以前Search Consoleの「Search generative AI」設定を、この記事の中だけで短く紹介していた

    現在公式文書「Google 検索に表示する内容を管理する方法」が2026年10月21日に更新され、この設定が表示を管理する方法の1つとしてまとめられた。設定の場所・選択肢・従来の方法との違いを詳しく書いた記事を2026年10月28日に公開し、この節から案内を加えた

    出典

  • 以前タイトルに「万人にわかる」という、読み手が判断できない言い方を使っていた

    現在記事が扱う内容が分かるタイトルに改め、クエリ ファンアウトの仕組みの図と、提供の時系列の図を加えた。あわせて、内容・数値・出典は変えずに、結論を先に書く・一文を短くするなど表現を見直した

  • 以前「AI機能では利用者がより長く具体的な質問をする」ことを、最適化ガイドが挙げる理由のように書いていた

    現在この記述の出典は2025年5月21日の公式ブログ(John Mueller)で、理由としてではなく利用状況の説明として書かれているため、出典を明記して書き改めた

    出典

  • 以前サイトへの訪問の増減を示す数値は見つからなかった、と対象を限定せずに書いていた

    現在AIモードについては見つからなかったと限定し、AI による概要については米国の第三者調査(2025年3月のデータ)があることを追記した

    出典

  • 以前生成AIパフォーマンス レポートでは表示回数をページ別・国別・端末別に確認できる、とだけ書いていた

    現在2026年9月24日から画像による検索(マルチモーダル)のデータが加わり、検索タイプで絞り込めるようになったため追記した

    出典

  • 以前情報エージェントと予約まわりの新機能は「今夏」開始とされ、実績は未確認と書いていた

    現在2026年夏の開始予定とされていたが、10月7日時点で開始を告げる公式発表は確認できていないと改めた

    出典

  • 以前「AI による概要やAIモードに載る条件は、通常の検索と同じ」とだけ書いていた

    現在2026年7月10日更新の公式ガイドが、Search Consoleの「Search generative AI」設定が「含める」であることも挙げているため追記。llms.txtをGoogle検索が使わないこと、チャンク化が不要なことも明記した

    出典

  • 以前お客様の質問を見出しにした一問一答を、読者向けの書き方として紹介していた

    現在公式ガイドが分割(チャンク化)を不要としているため、AIモードでの表示に有利とは確認できない、と明記した

    出典

  • 以前Search Consoleの「Search generative AI」コントロールと「生成AIパフォーマンス レポート」は、2026年6月3日に英国の一部で提供が始まった段階だった

    現在全世界のウェブサイトに展開された

    出典

  • 以前AI による概要の画面から、そのままフォローアップの質問をすることはできなかった

    現在AI による概要からそのままフォローアップの質問ができ、AIモードでの会話に移れるようになった(発表時点ではモバイルで全世界向け。2026年5月19日の発表では、PCとモバイルの両方で世界中で提供されているとされた)

    出典

  • 以前AIモードは、日本語では提供されていなかった

    現在日本語でのAIモードが順次提供開始(インドネシア語・韓国語・ヒンディー語・ポルトガル語(ブラジル)も同時)

    出典

  • 以前AI による概要は、日本では提供されていなかった

    現在日本を含む6か国で、各国の言語に対応して提供すると発表(数週間かけて段階的に展開する予定とされた)

    出典

AI による概要 AIO AIモード Google検索 SEO

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